精神疾患をお持ちでも無理なく働ける就労支援(うつ病・統合失調症・不安障がい・適応障がいなど)

2025年10月31日2025年11月21日

精神疾患をお持ちでも無理なく働ける就労支援(うつ病・総合失調症・不安障がい・適応障がいなど)

『仕事をする』というのは通勤、就労中、休憩中においても不安が伴うものですよね。
「時間通りに出勤できるだろうか」「人とうまく接することはできるだろうか」「失敗したらどうしよう」など、あげればキリがありません。
しかし、家にいてばかりで社会と繋がっていないことにも不安をお感じの方もいらっしゃいます。
そんな時に選択肢の1つとして知っていただきたいのが就労継続支援事業所の存在です。

就労継続支援事業所はうつ病・統合失調症・不安障がい・適応障がいをお持ちの方も無理なく自分のペースで働きながら生活リズムやスキルを身につけられる福祉サービスです。
働く日数や時間も自由なので、無理なく楽しみながらお仕事への初めの一歩を踏み出すことができます。

この記事では就労継続支援事業所がどのような場所なのかを詳しく紹介します。
「将来のために少しずつ生活する力を身につけたい」「社会とのつながりを持ちたい」「新しいことをしてみたい」という方は、ぜひ参考になさってください。

就労継続支援事業所とは？

就労継続支援事業所とは、精神疾患や身体障がいをお持ちの方が体調に合わせて働く機会を得たり、働くための能力を身につけたりすることのできるサービスです。
一般企業の就労に比べ、ご自身の症状を考慮しながら柔軟に働くことができます。

そのため、「遅刻や欠勤が多くて周りに迷惑をかけるかも」「急に体調が悪くなったらどうしよう」という悩みを抱えている方でも、一歩踏み出しやすい環境と言えるでしょう。

こんな方が症状をお持ちの方が利用しています

就労継続支援事業所では、以下のような症状をお持ちの方が多く利用しています。

うつ病や躁うつ病(双極性障がい)

持続的な憂うつな気分や不安、心配、いらいらなど
悲観的に考えたり、自分を責めてしまう
何をするにもやる気が出ない
気分が高揚する躁状態とうつ状態を繰り返す
夜眠れない、眠れても何度も覚醒する

統合失調症

悪口や噂を流されている気がする
嫌がらせを受けているとしばしば感じる
命令する声が聞こえる
考えがまとまらない

不安障がい

電車に乗ることや鍵のかけ忘れなどに強く不安を感じる
心配ごとで動悸、めまい、吐き気などが起こる
そわそわして心配ごとが絶えない
不安によって日常生活に支障をきたす

適応障がい

興味や喜ぶ機会が少ない
悲しみや無気力状態が続く
行きすぎた飲酒や暴食をしてしまう
涙が止まらない

上記の他にも様々な症状をお持ちの方がサービスを利用しています。
気分の波が大きいことや、体調によって出勤が不安定であることで「就労が難しいのでは」とお考えの方は多くいらっしゃいます。
失敗することで不安はさらに大きくなるので、勇気を出すのは簡単なことではないですよね。

では、「ご自身に合った環境があれば」どうでしょう。
不安を強く感じて挑戦できなくても、時間通りに動けなくても、注意されるのではなくサポートをしてくれれば心も穏やかに過ごせるのではないでしょうか。
就労継続支援事業所は、そうした特性を理解したうえでご自身のペースで働くことのできる環境です。

就労継続支援が行っているサービス、環境作りとは？

定期的に通う場所となれば、一番知りたいことはその『環境』ではないでしょうか。
就労継続支援では以下のようなサポートを受けることのできる福祉サービスです。
これからの生活の助けになる場所となるか、チェックしてみてください。

ストレスの無い環境作り

精神疾患を持つ方にとって、人間関係は大きなストレスの要因になります。
そのため、少人数制やご希望に応じて在宅ワークにも対応しています。

もちろん、一人ひとりのペースを尊重することを前提で多くの人と接することのできる作業(カフェでの接客など)、様々なお仕事があります。　

単純作業、ステップアップできる作業など選択可能

「こうしてこうして、その後はこれをして」と複雑な内容だと、精神的な負担になる恐れがあります。
そのため、集中できるか心配な場合はチラシ封入や宛名貼りなどの単純作業から始められる方も多いです。
また、ライティング作業、WEBデザインなどのスキルが身に付く作業など、ご自身の希望に合わせて選択することもできます。

悩みを相談できる仲間やスタッフがいる

就労継続支援事業所には同じ悩みを抱えた利用者がきっといます。
そのため、グループワークのような意見交換が気軽にできます。

例えば「火を消したか不安で外に出られない」「鍵を閉めたか何度も引き返してしまう」と、なかなか出発できずに困った経験はないでしょうか。
事業所に通う内に話しやすい仲間ができれば「私は火を使わずに電化製品にしたよ」「鍵を閉めた時は写真を撮っているよ」など、解決のヒントとなる話もできるでしょう。

また、事業所によっては精神障がいを経験したスタッフがいる場合もあります。
何でも話せる人がいる環境の1つとして利用するのも良いのではないでしょうか。

得意なこと、興味があることができる

絵を描くこと、パソコンの文字入力が早いこと、コツコツ進める作業など、得意なことはありませんか？
今は「何をすれば良いのか分からない」という場合でも、簡単なデザインやデータ入力から始まり、やがて明確な目標が見えてくるかもしれません。

また、中には「やったことはないけど挑戦してみたい」という仕事もあるかもしれません。
就労継続支援は名前の通り、就労を支援する場なので興味のあることはぜひスタッフに話してみてください。

＼私たちがサポートします！／

ワークスタジオ藤が丘のスタッフ紹介

体調に合わせて出勤できる

就労継続事業所は精神疾患をお持ちの方が多く利用しているので、体調を崩されるのは珍しいことではありません。
そのため、体調の急変や通院などで欠勤、遅刻、早退も可能です。
体調が悪い時には無理をせずに休息を取ってください。

ただし、無断欠勤や無断で帰ってしまうことはないよう、連絡はするようにしましょう。

就労に向けてのサポート、就職後の継続サポート

就労継続支援事業所では就労に向けての姿勢や報告・連絡・相談の仕方、ビジネスマナーなどのレクチャーも行っています。
無理の無い範囲で一般企業に近い環境を構築し、就職後も3年半に渡ってサポートをしています。
なお、ご本人との面談だけでなく、企業様とのやり取りも行うので働きやすい職場環境の手助けが可能です。

精神障がいをお持ちの方や経験された方は、頑張りすぎてしまうことがよくあると思います。
就労継続支援ではそんな皆さまが無理なく、安心して働ける環境を整え、自立に向けた一歩を心から応援します。

就労継続支援事業所ではどんな仕事がある？

事業所では利用者さまのご希望や体調、得意な分野に合わせたお仕事をお選びいただけます。

簡単な仕事から初めてみたい方

「まずは日々の生活リズムを整えたい」「まだ何がしたいか分からない」「できることから始めてみたい」という方におすすめなのが、マイペースでできるお仕事です。
事業所によって作業内容は異なりますが、例えば撮影作業、部品の組み立て、封入や梱包作業などがあります。
新しいことは不安が伴いますが、できそうなことから初めていくことで成功体験を積み重ねることができます。

楽しみながら仕事にチャレンジしたい方

「興味のある仕事がしたい」「経験を活かしたい」「新しいことをやってみたい」という方におすすめなのが、楽しみながらできる仕事です。
例えばお弁当屋さん、デスクワーク、清掃、飲食店の接客業などがあります。
お料理が好き、タイピングが早い、掃除でキレイになるのが気持ち良い、カフェの雰囲気が好きなど、きっかけは皆さん様々です。

一般企業への就職を目指したい方

「精神疾患を抱えながらも働きやすい職場を見つけたい」「無理なく一般企業で働きたい」という方におすすめなのが、雇用契約を結び、給料をもらいながら働ける事業所もあります。
例えば、パソコンを使ったデスクワーク、事務作業、自動化が難しく人の手と目が必要とされる作業、ホテルのベッドメイキングなどです。
事業所の生活支援員がそばで支えながら働けるので、不安なことがあってもその場で相談ができます。

愛知県の就労継続支援の工賃(賃金)はいくら？

就労継続支援事業所は雇用契約を結ぶA型と、雇用契約を結ばないB型に分かれており、それぞれ工賃が異なります。
以下は、愛知県における就労継続支援事業所の工賃実績調査の結果です。

施設種別	月額		時間額
施設種別	令和6年度	令和5年度	令和6年度	令和5年度
A型事業所	91,355円	85,737円	1,100円	1,040円
B型事業所	27,068円	24,766円	–	–

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就労支援のご利用をお考えの方へ

よくあるご質問

ワークスタジオ藤が丘にて、実際によくご質問いただくご質問を以下にまとめました。

A型・B型事業所は何が違うんですか？: A型は雇用契約を結び、労働基準法に基づいた最低賃金以上の給与が支払われます。
雇用契約(勤務日数や時間など)に基づく就労が可能で、一般就労に近い環境で働くことでステップアップを目指すことができます。
B型は作業した分に応じた工賃が支払われます。
体調や能力に合わせて自分のペースで無理なく働くことができる方、就労の機会や生活リズムの安定を目指したい方におすすめです。
障がい者手帳は必要ですか？: 障がい者手帳をお持ちでなくてもご利用可能な場合がありますので、お気軽にお問合せください。
なお、ご利用の際にはお住まいの市町村に「障害福祉サービス受給者証」の申請を行っていただきます。
申請方法は事業所のスタッフがご案内します。
見学はできますか？: もちろん可能です。どんな場所か・どんな仕事か・どんな場所か、ぜひ見学にお越しください。