知的障がいをお持ちの方が利用できる『就労支援』とは(ダウン症、自閉症など)


知的障がいは、その特性上からコミュニケーション、集団生活で困難が生じることが多い障がいです。
そのため、社会生活において「仕事をすることはできるのか」「長く続けることはできるのだろうか」「自立できるだろうか」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
特性を理解して上手に付き合うことができれば、ご自身に合う仕事を見つけ、長く続けていくことも可能です。
ただ、サポート無しに一般企業へ飛び込めば、さまざまな壁にぶつかる可能性は高く、ストレスが溜まることやトラウマを抱えてしまう恐れもあるでしょう。
そこで社会へのステップとしてご利用いただきたいのが、就労継続支援です。
無理のない働き方で社会とのつながり、やりがいを見つけている方がたくさんいらっしゃいます。
今後の生活への選択肢の1つとして参考にしていただければ幸いです。
- 発達障がいの方をサポートする就労支援とは(ADHD・LD・ASD)
- 精神疾患をお持ちでも無理なく働ける就労支援(うつ病・統合失調症・不安障がい・適応障がいなど)
- 身体障がいを持つ方の「働く」をサポートする就労支援とは?(障がい者手帳をお持ちの方・言語聴覚障がい・視覚障がい・肢体不自由など)
就労継続支援とは


就労継続支援は、知的障がいをお持ちの方や病気を抱えている方などが利用できる一般就労が困難な方を対象とした福祉サービスです。
知的障がいと一括りに言っても、軽度の方や重度の方、精神疾患をお持ちの方、ご自身の特性を理解している方とそうでない方と、その状況はさまざまです。
就労継続支援事業所では、知的障がいについて熟知した支援スタッフによる一人ひとりの特性に合わせた働く場の提供、スキルアップの助言や相談、指導、支援を行います。
ご自身の特性を知ることや生活リズムを整えること、相談などコミュニケーションの取り方など就労をするうえで必要な能力を身に着けながら給料(工賃)を受け取ることができるため、一般就労を目指すご利用者さまも多くいらっしゃいます。
就労継続支援事業所にはA型とB型があり、以下のような違いがあります。
就労継続支援A型とは


就労継続支援A型は雇用契約を結んだうえで働く場を提供し、就労に向けたスキルを身につけることができます。
決まった時間に仕事を行うため、生活リズムが整い、規則正しい生活にもつながるでしょう。
また、実践的な仕事が多く、最低賃金が保障された給与を受け取ることができます。
愛知県における就労継続支援A型の令和6年度の平均賃金は91,355円と報告されています。
就労継続支援B型とは


就労継続支援B型は雇用契約を結ばずに、体調や障がいの程度に合わせて無理なくご自身のペースで働くことのできる場です。
「毎日通うのは難しい」「周りに合わせられる自信がない」という方でも利用しやすく、社会参加の場として、多くの方が通われています。
仕事内容は軽作業が多く、作業をした分の工賃が支払われます。
愛知県における就労継続支援B型の令和6年度の平均賃金は27,068円と報告されています。
一人暮らしへのステップ、グループホームのある事業所も!


就労継続支援の中には、グループホームが用意されている事業所もあります。
障がいがある方のための共同住宅で、スタッフによるサポートを受けられるため、「いきなり一人暮らしをするのは不安」という方もご家族さまも安心です。
一般的には通所に便利な立地にあり、賃料は比較的安価で、夜間でもスタッフに相談できる環境が整っています。
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知的障がいをお持ちの方が抱える、就労面での主な課題と対策


知的障がいをお持ちの方にとって、日常においてもさまざまな課題があり、就労となれば不安要素は多大なるものです。
ご自身だけでなく、ご家族さまも就労のハードルの高さは感じているでしょう。
就労継続支援では以下のような課題を抱えている方の克服、付き合い方を学ぶことができます。
言葉や指示、状況把握が困難


知的障がいをお持ちの方は言葉や数を理解すること、今の状況を判断して臨機応変に対応することが難しく感じる方がいらっしゃいます。
複雑な業務や複数の作業を同時にこなす作業は負担を感じやすい傾向にあります。
作業スピードを周りに合わせられない


作業スピードが遅かったり、集中できなかったりと周囲に合わせるのが困難なこともあるでしょう。
一般企業ではプレッシャーに感じやすく、自己肯定感の低下にもつながる恐れがあります。
コミュニケーションが苦手


意思疎通や感情表現がうまくできない場合や、空気を読む・相手の立場を理解することが苦手な方も多くいらっしゃいます。
職場内での誤解やトラブルに繋がるリスクもあるでしょう。
生活リズムや体調管理が難しい


規則正しい生活を送ることは簡単なことではなく、特に家で過ごすことが多ければ、より不規則になりやすい傾向にあります。
夜更かしをすれば睡眠不足になり、決まった時間に食事がとれないと肥満や低栄養につながるなど、体調にも大きく影響します。
自分の特性が分からない


「自分の特性が分からない」という方も多くいらっしゃいます。
知的障がいがあると診断されたものの、具体的に何が苦手で、どんなことが得意なのかが分からないと適職を探すことは難しいでしょう。
相談できる相手がいない


一般企業では困ったことがあっても、なかなか相談できる人には出会いにくいものです。
相談できる相手がいないとストレスが溜まり、仕事を辞めざるを得ない状況になることもあるでしょう。
知的障がいをお持ちの方におすすめのお仕事
知的障がいの中にも軽度~最重度と段階があり、また、特性やご希望内容も一人ひとり異なります。
どんな仕事が向いているかは、事業所などでご自身の特性を知り、さまざまな体験を重ねていく内に見えてくるでしょう。
ここで紹介するお仕事はあくまで一例ですが、今後の夢や目標の参考にしてみてください。
工場や倉庫での軽作業


工場での部品の組み立てや商品の検品、箱詰めなどの軽作業は人気があり、多くの事業所で体験することができます。
同じ作業を繰り返すことが得意な方や、細かいところまで丁寧にできる方に向いています。
最初はつまずくこともあるかもしれませんが、慣れてくればスピードも上がり、正確に仕事ができるようになるでしょう。
作業の流れが難しくても、絵や写真で示してくれる職場も多くあります。
農業や園芸の仕事


体を動かすことが好きな方には農業や園芸の仕事も選ばれています。
野菜を育てたり、花の手入れをしたりすることは成功体験が目に見えて分かりやすいので、やりがいがあります。
収穫した野菜を食べてもらい、美しいお花を見てもらえれば、たくさんの人に喜んでもらえます。
「人の役に立った」「喜んでもらえた」という経験は自信につながるので、大変おすすめです。
レストランやカフェの仕事


事業所によっては飲食店での仕事もあります。
お皿洗いや調理の手伝い、お客さんへの接客など、役割はさまざまです。
お料理が好きな方や接客を経験してみたい方におすすめです。
お客さんから見えない場所(厨房やバックヤード)での作業は手順が決まっていて取り組みやすく、接客では記憶しなくてもいい注文の取り方を工夫しているところがほとんどです。
美味しそうに食べてもらえる姿を見ること、接客をすることは社会とつながっていることが実感しやすく、目標が見えてくることもあるでしょう。
事務補助や書類整理などのデスクワーク


パソコンを使うのが好きな方、静かな環境で落ち着いて仕事をしたい方におすすめなのがデスクワークです。
データ入力や書類の整理、郵便物の仕分けなどがあります。
やることがはっきりしているので、マニュアルやチェックリストが用意されていることが多いです。
優先順位を付けることは簡単なことではありませんが、事業所では期日を細かく区切ったり、やるべきことを可視化するなど取り組みやすい環境からスタートできます。
就労継続支援事業所によっては、この他にもさまざまな仕事を経験することができます!
今はまだ「何ができるか」「何がやりたいことか」は見えていないかもしれません。
ゴールは社会に出ることではなく、長く続けられる仕事を見つけることですので、まずは特性を知ることからスタートしましょう。
働き方は100人いれば100通りです。選択肢はたくさんありますので、事業所でサポートを受けながら適職を見つけてはいかがでしょうか。
まとめ
就労継続支援をご利用されている方には「自分の強みを見つけ、生活リズムが整うことで心身ともに安定するようになった」「家族以外の人間と関われることが、安心感を与えてくれた」と、大きな1歩を踏み出すことができる場所です。
勇気のいることかもしれませんが、人と関わること、社会とつながることで得られるものもあります。
名古屋市名東区にあるワークスタジオ藤が丘でも、見学や職業体験、ご相談を承っています。
「こんなこと聞いていいのかな」「うちの子でも大丈夫?」など、なんでもお気軽にお問合せください。
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